« 頭痛の分類 | トップページ | 頭痛診断の目安② - 頭痛の種類の絞り込み - »

2008年9月12日 (金)

頭痛診断の目安① - 神経学的異常を含めた観察 -

みなさん、こんにちはhappy01

ここ数日昼と夜の気温の変化が大きく、体調はいかがでしょうか?

ひょっとして頭痛がひどくなったり、ここ数日痛みが出てきている人もいるのでは。。。

   『第2話 頭痛診断の目安① 

        - 神経学的異常を含めた観察 -』

頭痛は、様々な種類のものがあり、ある程度絞り込んだうえでどの頭痛かを見極める必要があります。

頭痛を主訴として病院を訪れる人の大半は、必ずしも一次頭痛ばかりではなく、神経痛や一部の二次頭痛も含まれています。しかし、髄膜炎、くも膜下出血、硬膜外血腫、硬膜下血腫、脳腫瘍など、緊急入院で処置を必要とする場合の危険な頭痛も含まれています。診断をする上で、これらの緊急を要する危険な頭痛を見抜くことが重要となります。

そこで、今回は神経学的異常を含めた観察についてお話し致しますgawk

  (1)顔面の観察

    顔面の表情などについては、観察は重要で短時間のうちに確認・把握

   できる内容です。

    1.苦悶様顔貌・・・苦痛の強い患者で、苦悶の表情である

      この場合は、器質性頭痛ではなく、くも膜下出血、慢性硬膜下血腫

     出血・腫瘍による脳圧亢進症状、髄膜炎を疑う必要がある。   

    2.側頭動脈の怒張

      特に男性高齢者では、側頭動脈炎を疑う必要がある。片頭痛の患

     者でも、しばしば発作中の側頭部の血管怒張を訴えることがある。触

     診によって拍動の有無から動静脈の鑑別が可能である。

    3.眼球結膜の充血

      片側なら発作中の群発頭痛を疑います。しかし、現実的に群発頭痛

     の発作中の患者を診られることは極めて稀である。

    4.疼痛性のチック

      三叉神経痛を疑います。チック様の動きがあるときに同時に痛みが

     存在しなければ、三叉神経痛ではなく、片側顔面けいれんの可能性

     が考えられます。また、片頭痛、群発頭痛の発作時に出現することも

     あります。

    5.頭部の姿勢異常

      頭頸部ジストニー(痙性斜頸)による頭痛を疑います。異常姿勢とし

     ては回旋、傾斜、偏倚、肩挙上など様々です。くいしばりなどの咬筋

     ジストニアを同時に伴うこともあります。

  (2)体幹・四肢の観察

     患者の動作を観察することにより、微妙な姿勢の動きからいくつかの

    病状の決め手となる情報が得られる場合があります。

    1.失調

      小脳や後頭蓋窩の血管障害では頭痛が前景に現れやすく、また、

     精髄小脳変性症やパーキンソン病では。起立性低血圧とともに低髄

     液圧性頭痛を呈することがあります。

    2.ふらつき

      明確な失調とはいえないふらつきは多くの頭痛で観察され、脳底型

     片頭痛の発作時にみられる。小児片頭痛でも外観としてとらえられる

     ことは多くはありませんが、ふらつきが発作中に併存することは少なく

     ありません。また、低血圧や起立性低血圧が関与してふらつく場合に

     は低髄液圧性頭痛を考える必要があります。

    3.運動麻痺

      片側麻痺が認められる場合には、脳血管障害、脳腫瘍などのほか、

     片側麻痺型片頭痛、片頭痛性脳梗塞なども考えなければなりません。

  (3)問診の最初の段階で確認できること

     患者との問診の際に質問する内容に対して回答する態度・様子など

    の観察で、ある程度確認ができます。

     この時点で頭痛が存在する場合には、器質障害の可能性も考えられ

    ます。器質障害が予測されたら、諸検査あるいは脳神経外科などの他

    科紹介を考える必要があります。機能性頭痛でかつ強いものであれば

    疼痛緩和処置も念頭に置く必要があります。

     偏頭痛や群発頭痛では、錯乱性偏頭痛のような特殊の場合を除き、

    頭痛の発作中であっても明確な回答をすることができます。この時点で

    頭痛が存在しなかったり、出現していたとしても軽微なものであれば、

    落ちついて徐々に病態を絞り込んでいきます。

    1.回答が不明確な場合

      軽度の意識障害がある場合と、精神的要因が強い場合とが考えら

     れます。

    2.声が大きく良く喋る場合

      通常頭痛が存在する患者は大きな声で喋ることはないため、精神

     的要因の緊張型頭痛の可能性が高く、特にヒステリーと関連が深い

     とされている転換性頭痛(現在の診断基準では緊張型頭痛に含まれ

     る)の可能性が高いとされています。

    3.声が小さい場合

      片頭痛の発作は音過敏のため、大きな声を避ける患者はしばしば

     います。髄膜刺激症状、脳圧亢進症状でもこの傾向が高いと言われ

     ています。

以上のように、診断時にある程度病態を絞ることが可能であります。しかしながら、問診レベルであるので最終的にはきちんとした検査等の診断が必要な場合もあります。

頭痛は、キチンと治したいと誰しもが思うことです。従って、診察の際には現状の症状をきちんと話すことが大切です。頭痛は本当にしんどいものです。何とか、治したいものですね!

尚、記載内容や頭痛に関しまして、ご意見やご質問がある場合はコメントにて投稿をお願い致します。可能な限り24時間以内でご回答をしたいと思っております。

では、今回はこの辺で。。。scissors

              参考:頭痛クリニック 1 臨床医のための頭痛診療攻略本 / 診断と治療社 より一部抜粋

|

« 頭痛の分類 | トップページ | 頭痛診断の目安② - 頭痛の種類の絞り込み - »

頭痛の診断」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1072338/23674255

この記事へのトラックバック一覧です: 頭痛診断の目安① - 神経学的異常を含めた観察 -:

« 頭痛の分類 | トップページ | 頭痛診断の目安② - 頭痛の種類の絞り込み - »